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コミュ障の鳥類が贈る雑記ブログ。

E3 2021『メトロイド ドレッド』発売記念レポート

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祝・『メトロイド ドレッド』発売決定!!

 

「Nintendo Direct E3 2021」で、念願の2Dシリーズ新作『メトロイド ドレッド』が発表された。待ちに待ったナンバリング第5作目である。銀河最強の賞金稼ぎ「サムス・アラン」の戦いは、まだまだ終わらないのだ…!

 

そして、メトロイダーなら誰もが聞き覚えのある『ドレッド』というサブタイトル。

 

良いね。実に良い。自分の体の奥底から、期待値がMAX値を越えてグングン急上昇している音が聞こえる。任天堂はよく分かっている。ファンの "悦ばせ方" というヤツを!!

 

というわけで、今回は『メトロイド ドレッド』の発表を受けて自分の脳内で巻き起こった赤裸々な感情の起伏を、レポートとして書き残しておきたい。所謂 日記というヤツである。

 

この溢れんばかりの喜びの感情。記事を読んだ人にも共感して貰えると嬉しい。

 

Nintendo Direct E3 2021 レポート

ニンダイ前に噂されていた『2Dメトロイド』新作

結果が分かりきった今、こんなこと言っても相手にされないかもしれない。だが自分は、今回のニンダイで『2Dメトロイド』関連の情報が公開される可能性は高い!と考えていた。勿論、理由はいくつかある。

 

まず第一の理由。今回のニンダイ放送1ヶ月前くらいに、任天堂が『2Dメトロイド』新作を発表するかも?という噂が囁かれていたことが挙げられる。

 

噂の発端は、かの悪名高いリーカー・Zippo氏。彼は自身のブログで次のような発言を行い、全世界のメトロイダー達を動揺させたのだ。

 

…But yes, a new 2D game from Mercurysteam two hundred percent exists, and is in fact, done.

 

引用:Why Nintendo's 2021 Will Be A Sequel To 2019 (Part 1)

 

任天堂とMercury Steamが共同開発した『2Dメトロイド』新作が、ほぼ間違いなく200%存在する!というのだ。しかも、それは完成間近の状態で、年内のビッグイベントで公開される…というのである。コレが本当なら大事ですよ。

 

しかし…Zippo氏のリーク情報の信憑性は、今となってはだいぶ怪しい感じ

 

『2Dメトロイド』新作の噂については、だいぶ前から既に発言していて、2020年内に新作が出るぞ!と豪語していたのだが…結局 任天堂側で動きは無かったのだ。この辺の詳細は以下の記事で触れている。

 

www.wata-ridley.com

 

今回のリーク情報には他にも、ドンキーコングがどうの、聖戦の系譜リメイクがどうの…といった話もあり、何というか "数撃ちゃ当たる" 感が否めない

 

リーカーという人種は、とにかく目立ちたがり屋である。注目を集めるリーク情報を発信して、人々の視線を浴び、賞賛されたい!そう思っているのだ。

 

Zippo氏も内通者を名乗ってはいるが…適当にファンの願望を垂れ流しておけば、どれか1つは当たるだろう。そういう魂胆なんじゃないか?…疑念が募る。大体200%って何だよ。どこからそんな自信が来るんだ。

 

しかし、今年のゲーム見本市「E3 2021」への参加を、任天堂が正式に表明した辺りから、自分の疑念は薄れていき「もしかして噂は本当なのではないか…?」と考え始めたのだった。コレが第二の理由である。

 

 

「E3 (Electronic Entertainment Expo)」は毎年6月頃に開催されている、世界最大級のゲームイベントだ。毎年 名だたる企業がイベントに出展。新作タイトルを次々と発表して、世界中のゲーマー達を心酔昏倒させている。

 

しかし…E3というイベントの存在価値は、ここ数年で大きく揺らいでいる

 

E3の出展料は結構高く、数十万~数百万ドルという莫大な費用がかかる。このため、ソニーなどの一部企業は、数年前からE3に参加していない。

 

個人レベルでも動画配信が行えるようになった今、わざわざ会場に赴かないと発表が観られない!という前時代的なイベントに大金を出すのは、気が引けるのだろう。Youtubeで映像を流した方が絶対にコスパが良いし、宣伝効果も高い。

 

wired.jp

 

また、昨年2020年度のE3は、新型コロナウィルスの影響で中止となってしまった。これを契機に各ゲーム企業は、独自のライブ配信でゲーム情報を公開する方針に、一斉に舵を切ったのだった。E3が無くても何とかなる感じになりつつある。

 

そんな状況にも関わらず、任天堂は今年のE3でニンダイを流す!というのだ。しかも、イベント最終日の6月16日という大トリ枠で。コレ、絶対何かあるだろ。

 

例年、任天堂がE3で発表する新作ゲーム情報は、海外ウケの良いモノが中心となっている。そこで真っ先に思いつく候補は『ゼルダの伝説』である。今年で35周年だし。日本でも人気あるし。コレは確定だろう。

 

続いて候補に挙がるのが『メトロイド』だ。コレは豆知識なのだが、歴代『メトロイド』シリーズの新作情報は、決まってE3で初公開されている。海外人気が高いからな。

 

参考までに、直近の『メトロイド』新作情報が初公開されたイベントを列挙してみる…って全部E3じゃねぇか! …前もやったなコレ。

 

  • 『プライム ハンターズ』… E3 2004でデモ版を発表。
  • 『プライム3 コラプション』… E3 2006で試作品を公開。
  • 『アザーエム』… E3 2009で発表。発売日も決定。
  • 『フェデレーションフォース』… E3 2015で試作品が発表。
  • 『サムスリターンズ』… E3 2017で発表。発売日も告知。
  • 『プライム4』… E3 2017で開発決定が告知される。

 

以上が、今年のE3ニンダイで『2Dメトロイド』新作が出るかも?と自分が思った根拠である。そう信じたい。しかし…期待が大きければ大きいほど、それが裏切られた時の絶望・喪失感は凄まじい。何でもいい。対策を。心の準備をしておかなければ。

 

その時、自分の脳裏をよぎったのが、とある海外ゲームファンの奇行であった。

 

彼は『ポケットモンスター ダイヤモンド/パール』の熱烈なファン。噂されていたダイパリメイクの発売実現を祈願するがあまり…『ダイパ』関連商品を魔法陣に仕立て上げて "召喚の儀" を敢行するといった、異常行動に走っていたのだ。

 

 

しかも驚くべきことに、彼の召喚術式は成功した

 

このツイートから数日後に放送された「Pokémon Presents」で、ファン待望のダイパリメイク『ポケットモンスター BD/SP』の発売告知がなされたのだ。それだけではない。完全リブート作品の『Pokémon LEGENDS アルセウス』も同時公開。大勝利ってレベルじゃねぇぞ。

 

そうか…コレだ。コレしかない!俺も彼に倣って "召喚の儀" を執り行うのだ!!

 

正気を失いかけていた自分は、何かに取り憑かれたかのように立ち上がり、震える手で自分の所持している『メトロイド』関連グッズを床に並べ始めた。

 

そして、魔法陣が完成した

 

 

召喚に成功すれば大勝利。もし仮に召喚に失敗しても「しまった…やはり聖遺物!聖遺物を捧げる必要があったか…!」とか言っておけば、笑いのネタにもできる。ダメージを最小限に抑えることが可能なのだ。完璧な作戦。

 

さぁ、いつでも来やがれ!任天堂!俺はプレッシャーには屈しないぞ!!(震え声)

 

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熱狂の波に飲まれたニンダイ当日

そんな感じで、ソワソワと落ち着かない日々を過ごしていた自分だったが、あっという間に時は流れ…気持ちの整理がつかない状況で「Nintendo Direct E3 2021」放送当日を迎えた

 

果たして『2Dメトロイド』新作の噂は本当なのだろうか?やっぱり、今回も嘘っぱちなのだろうか?

 

それから『プライム4』の開発は順調なのだろうか?…あ、あと『ゼルダの伝説BotW2』も続報があったりするのだろうか?『ベヨネッタ3』は?様々な思考が脳内を駆け巡る。

 

 

2021年6月16日 AM1:00、時は来たり。「Nintendo Direct E3 2021」のライブ配信が始まった。始まってしまった。心の準備がまだなのですが!

 

 

スマブラSPに『鉄拳』のカズヤ参戦!ドラゴンボールZ!『零 ~濡鴉ノ巫女~』のSwitchリマスター版!スパロボ!マリパ!…開始早々、新作ゲーム情報が怒涛の如く畳みかけられる洪水かよ。

 

『零』のコスチューム追加かぁ…ということは、あの ドスケベな「ゼロスーツ」コラボ衣装も続投する感じなのだろうか?などと想像を巡らしているところで小休止。紹介映像が止まり、案内役の高橋伸也さんが再び顔見せ。ここで気になる発言が

 

高橋さん:

「既に発表している『メトロイドプライム』シリーズ最新作、『メトロイドプライム4』については、現在も鋭意開発を進めておりますが…」

 

!!!!

 

ちょ…ちょっと待ってください。今『メトロイドプライム4』と仰いましタカ…?

 

あ、いやでも「開発を進めている」か。つまり…まだ公開可能な段階には至っていない。うん。まぁそうだよな。

 

あの輝かしい「プライム三部作」を越えるゲームを生みだすのは、相当に骨が折れる作業に違いない。時間も滅茶苦茶かかるハズである。鋭意開発中。この言葉だけで安心できる。レトロスタジオ…俺はいつまでも待ち続けるぞ…

 

ここで、高橋さんが二の句を継げる。

 

高橋さん:

「本日は、それとは違う もう1つの 新たな『メトロイド』を、皆さんにご紹介します。こちらをご覧ください!」

 

"もう1つの" 『メトロイド』だとッ!!!??

 

変だ。何やら様子がおかしい。心臓の拍動が途端に激しくなるのが分かった。TLのメトロイダー達も、にわかにザワつき始める。

 

困惑する我々に任天堂が突きつけてきたのが、次のトレイラー映像だった。

 

 

不気味な静寂に包まれた基地施設。見覚えのないスーツを装着した、サムスらしき人物の背中。そして…おもむろに画面に表示される「METROID 5」という文字。

 

「METROID 5」だって!!???

 

一気に眠気が醒めた。「METROID 4」の続編…つまり…『フュージョン』以降の物語を描いた『2Dメトロイド』ナンバリング最新作…ってコト…!?(ちいかわ)

 

その後は、まるでジェットコースターに乗せられたような気分だった

 

『Portal』にいそうな感じの大型単眼ロボットが現れ、サムスを執拗に追い回す!目まぐるしく繰り広げられる逃走劇の末、壁際に追い詰められたサムスがロボットに捕まる!あの宇宙最強のサムスが…トドメを…刺さ…れた…!?

 

ここで画面が暗転。ゲームタイトルが表示される。

 

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"メトロイド ドレッド"

 

やられた。完全にやられた。

 

自分だけではない。世界中の『メトロイド』ファンは、このタイトルを見た瞬間、昇天したに違いない。我われはこのタイトルを知っているッ!

 

『メトロイド ドレッド』とは、今から15年前くらいに界隈で噂されていた "幻のゲームソフト" だ。タイトルだけが先行発表され、何だかよく分からぬうちに企画が頓挫して、闇に葬り去られてしまった…そういう謎に満ちた存在だった。詳細は過去記事にまとめてある。

 

www.wata-ridley.com

 

だが…任天堂は『ドレッド』の存在を忘れちゃいなかったのだ。

 

ゲームの技術革新が進み、Nintendo Switchの売れ行きがすこぶる好調で、過去最高の業績を叩き出した2021年。初公開から約15年の時を経て、最高のコンディションで満を持して『メトロイド ドレッド』を発表したのだ。粋な計らいが過ぎる…

 

 

自分も長らく『メトロイド ドレッド』 の発売を待ち侘びてはいたのだが…まさかそれがマジで本当に現実になるとは。しかも、自分が生きている間に、こんな早くに実現するだなんて…夢にも思わなかった。『ドレッド』が存在する世界線…本当に…?

 

 

任天堂の快進撃は止まらない。ゲームソフトの発表だけに留まらず、スペシャルエディションやamiiboなど、『メトロイド ドレッド』関連グッズの発売も決定。告知ツイートが続々と流れ込んでくる。TLはお祭り状態だ。

 

『メトロイド』関連グッズは日本ではほとんど展開されず、海外向け商品の方が内容が豪華だったりするのだが…今回はリージョンによる格差 (所謂 "おま国" 要素) は見られない。特装版には190ページのアートブックまで付いてくるぞ。マジで??

 

 

 

その後も「Nintendo Direct」の放送は続いたが…内容が全然頭に入ってこない

 

しばらくの間、自分はTwitterで意味不明な戯言をボヤく廃人と化し、肝心の『ドレッド』発売日を10月18日と誤認するなど、正常な判断能力をも失っていたのだった。

 

どうやら『ドレッド』発表の衝撃、そして突然の供給過多によって、自分の脳ミソはキャパオーバーとなり、思考回路が完全にショートしてしまったらしい。

 

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突然の供給過多で脳に異常を来したオタクの図

 

理性を喪失した自分を置いてけぼりにするかのように、ニンダイの配信は終了。あっという間の40分だった。

 

ダイレクト終了後、矢継ぎ早に「Nintendo Treehouse: Live」が始まり、実際の『ドレッド』プレイ映像がお披露目。さらに、坂本さんが本作の開発秘話を語るインタビュー動画「メトロイド ドレッド Development History」まで公開された。

 

おいおい…もう深夜2:00なんですが!!?全然寝かす気無いだろ!!!

 

 

 

 

これらの発表に合わせて『メトロイド ドレッド』公式サイトも公開された。

 

ストーリー解説に開発者コラムと、コンテンツが恐ろしく充実している。今後も随時更新されるらしい。この活気づいた感じ、2000年代初頭の『プライム&フュージョン』公式HPを思い出す。

 

www.nintendo.co.jp

 

信じられない。まさか本当に『2Dメトロイド』新作が出るなんて。そして、それが大々的に宣伝されるなんて。興奮が収まらないし、ギュウギュウと胸が締め付けられるような感じもする。コレが…恋…?(違う)

 

何だか現実味の無い、浮足立った感覚を次第に覚え始め、もしかして俺は映像を通して薬物を投与され、強烈な幻覚を見せられていたのではないか…?そんな非科学的な疑念をも抱き始めた。こんがらがった頭を冷やすため、AM6:00頃に就寝。

 

だが、お昼近くに起床した後も…『メトロイド』新作情報は、確かにそこにあったのだ。夢…じゃない!?現実ゥ…!!!

 

 

コレは夢でも幻でも、集団幻覚でも無いッ!『メトロイド ドレッド』は、間違いなく発売されるのだ!!こんなに嬉しいことはないッ…泣

 

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最後に

「第16回 あなたが選ぶオタク川柳大賞」の入選作品で、次のような川柳が詠まれている。個人的に印象深かった作品だ。

 

「握手会 5秒のレポが note5枚」 —— 大半尊い (20代)

 

note投稿記事の平均は1000〜3000文字らしいから、相当な文章量である。"推し" の良さ、そして感動を言語化して表現するには、それだけの文字数が必要なのだろう。

 

今の自分には、彼の気持ちが痛いほど分かる。軽い気持ちで書き始めた今回のレポートも、気づけば8000文字くらいになっていた。書こうと思えばまだ書ける勢い。文字数が足りない。

 

いやだって!だってさぁ…ファン待望の「METROID 5」だぜ?あの超印象的なシナリオが繰り広げられる名作『フュージョン』の続編ですよ??

 

艱難辛苦を乗り越えて、迷いを完全に断ち切った歴戦のサムスさんと、そんな彼女を明晰な頭脳で支えるアダムの絡みが、またこの目で見られるんだぜ??エモいッ!!エモ過ぎる!!エモ通り越してE.M.M.Iじゃねぇかよォ!!!ドレッドォ!!!!

 

現在 公開されている情報を見る限り、メチャクチャ面白いぞコレ。約束された名作。マジで超名作になる予感しかない。こんなの絶対買うしかないじゃんか!!「買いたい」と心の中で思ったらッ!その時スデに!!!行動は終わっているんだッ!!

 

まだ予約購入していないそこのアナタ!間違いなく『ドレッド』は名作だぞ!!まだ発売していないが俺の直感がそう告げている!!買って損は無い!是非とも予約購入しよう!!!

 

『2Dメトロイド』は "コスパの良さ" が最大の売り!! 定価7000円だが、お値段以上の価値があるッ!!!むしろ安いッ!!!

 

初メトロイドがコレでも大丈夫だ!!坂本さんがそう太鼓判を押しているからな!!安心して予約購入して欲しい!!!!!

 

 

ただし、1点だけ注意して欲しいポイントがある。

 

一部のネット通販サイトでは『ドレッド』関連商品が高額で転売されているのだ。悪質な転売ヤーの仕業である。高額転売品は絶対に買ってはいけない

 

任天堂の公式ショッピングサイト「My Nintendo Store」経由なら、適正価格でソフトを購入できる。特段の理由がなければコッチで買おう。現在 品切れの商品もあるが、発売前までに追加生産してくれるハズ。

 

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「My Nintendo Store」で買えば間違いない

 

グッズは別にいらん!ゲームだけ遊びたい!という人は、ダウンロード版の購入がベスト。『ドレッド』はカタログチケットの交換対象ソフトなので、Switch Online加入者であれば 5,000円で購入できる。2,000円引き!この恩恵はデカい!

 

store-jp.nintendo.com

 

あ、あと『ドレッド』発売前に過去の『メトロイド』シリーズ履修しておこうかなぁ~と思ってる人は、以下のツイート内容を参考に、気になったヤツを適当に遊んでみて欲しい。どれも名作だぞ。個人的に『ゼロミッション』がオススメ。

 

 

それから、現在 公開されている情報をもとに『ドレッド』のストーリー予想記事をしたためたい!と考えている。オタクは独断にまみれた予想を喋りたがる。そういう哀れな生き物なのだ。なるべく早めに書き上げる予定デス。いずれまた!

 

追記 (2021/06/20) 

自分の異常行動の軌跡を Togetter でまとめられてしまいました。こうして客観的に見ると、何というかただの変なヤツですね。ハズカシイ…

 

togetter.com

 

Switchでも遊べる!「メトロイドヴァニア」オススメ作品 8選

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自分は『メトロイド』シリーズが大好きだ。

 

子供の頃『ゼロミッション』を遊んで完全に虜になってしまい…主人公「サムス」の活躍が見たい!という一心で、シリーズ全作品を片っ端から遊んでクリアしたほど。紹介記事も書いている。

 

www.wata-ridley.com

 

中でも自分が大好きなのが、横スクロール型の『2Dメトロイド』作品

 

シリーズ第1作から続く伝統的スタイルで、広大なマップを探索してアイテムを搔き集め、主人公「サムス」を強化しながら行動範囲を広げる!という、"探索" を重視した奥深いゲーム性が魅力のタイトル群だ。

 

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『メトロイド ゼロミッション』


しかし…『2Dメトロイド』は、なかなか新作が出ない!!

 

2017年の『サムスリターンズ』発売から3年以上が経つが…任天堂が『2Dメトロイド』新作を売り出す気配は全然無い。何故なのか…(泣)

 

【※追記】こういう風に言っていたが…2021年10月、シリーズ完全新作『メトロイド ドレッド』が発売された。マジで最高過ぎる。紹介記事を書いたので参考にして欲しい。

 

そんな感じで『2Dメトロイド』成分に飢え、既存タイトルを遊ぶだけでは耐え切れなくなった自分が注目したのが…「メトロイドヴァニア」と呼ばれるゲーム作品群だった。

 

www.wata-ridley.com

 

新作が売り出されない『2Dメトロイド』成分を補給するため「ゲーム性が似ている!」という (割と失礼な) 理由で遊び始めたジャンルだったが…コレはコレで面白くて、見事にハマってしまったのだった。最近は暇さえあれば「メトロイドヴァニア」を漁っている状況である。

 

今回の記事では、そんな自分が面白い!と感じた、良質な「メトロイドヴァニア」作品を紹介しようと思う。遊びやすい作品をピックアップしたので参考にして欲しい。

 

  • 選定基準について
  • 私的オススメ「メトロイドヴァニア」作品 8選
    • Gato Roboto
    • 深世海 Into the Depth
    • Bloodstained: Ritual of the Night (ブラッドステインド: リチュアル・オブ・ザ・ナイト)
    • Hollow Knight (ホロウナイト)
    • Shantae and the Seven Sirens (シャンティと7人のセイレーン)
    • Ori and the Will of the Wisps
    • スチームワールドディグ2
    • Touhou Luna Nights
  • メトロイドヴァニアっていいな
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「メトロイドヴァニア」って何?という人向けの私的解説

ゲームには様々なジャンルが存在する。中でも自分が好きなのが「メトロイドヴァニア」に分類される作品だ。『メトロイド』『キャッスルヴァニア』と似たゲーム作品の総称である。

 

ただ…この「メトロイドヴァニア」という言葉、定義がメチャクチャ曖昧だ

 

ゲーマーの間で自然発祥した用語で、特にコレ!といった定義が無く、どういうゲームを「メトロイドヴァニア」と呼ぶべきか…悩ましい部分があるのだ。ネット上の紹介記事・動画を見ると、自分の解釈とは違った説明も多々見られる。


そこで今回「自分としてはこう考えるけど、どうだろう?」という問題提起的な意味合いも含めて「メトロイドヴァニア」に対する私的解釈をまとめてみた。あくまで個人の見解である点に留意しつつ、読み進めて欲しい。

 

「メトロイドヴァニア」とは?

まずは「メトロイドヴァニア」というワードについて。

 

冒頭でも触れた通り、任天堂の『メトロイド』と、コナミの『キャッスルヴァニア (悪魔城ドラキュラ)両タイトル名を組み合わせた造語になる。この2大タイトルの詳細は後ほど。

 

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『メトロイド』+『キャッスルヴァニア』

 

語源については後述するが、現在は『メトロイド』『キャッスルヴァニア』とよく似た「探索型2Dアクションゲーム」全般を指すジャンル名として定着している。

 

ザコ敵軍団を豪快にブッ飛ばす『戦国無双』と似たゲームを「無双系アクション」などと呼ぶが、感覚的にはアレに近い。具体的なタイトル名を引き合いに出した方が、ゲーム内容の説明がしやすい!という理屈だ。

 

元々 海外ゲーマーの間で使われていた用語なのだが、最近は日本のゲーム界隈でも目にする機会が増えた。ゲームメディア記事で取り上げられ、そこから一気に普及したのだと思われる。

 

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Steamでは専用の検索タグが存在する

 

この「メトロイドヴァニア」だが…ジャンル愛好家が意外と多い

 

カルト的な人気を集めていて、PCゲーム販売サイト「Steam」では専用の検索タグが存在するほど。勿論、こうした根強い人気には理由がある。

 

「メトロイドヴァニア」の魅力は、"探索" を重視した奥深いゲーム性にある。広大なマップを探索して手掛かりを収集、謎を解いて次のエリアに進む!といった具合に、アドベンチャー性が強いのが特徴だ。

 

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一般的な「ステージクリア型」アクション


通常の2Dアクションゲームは、区切られたステージを順番にクリアしていく「ステージクリア型」がメジャーかと思う。『スーパーマリオ』『ロックマン』のように、ゴール地点・ボス撃破などを目指す定番のスタイルである。

 

だが「メトロイドヴァニア」作品は、往々にして "ステージクリア" という概念が無く、シームレスにゲームが進行。迷路のようなマップを何度も行ったり来たりして、エンディングを目指すのだ。かなり長丁場なゲームと言える。

 

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迷路のように広大なマップ


ゲーム開始時の主人公はアクションが少なく、行動範囲も限定される。とにかく非力で、その辺のザコ敵を倒すのも一苦労。

 

だが、マップをくまなく探索していると、アイテム取得・パワーアップなどのイベントが発生。拾った鍵で扉を開けたり、ハイジャンプで障害物を飛び越えるなどして、これまで行けなかった場所にも段階的に進めるようになる

 

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アイテム取得などで能力を強化!

 

次の目的地が分からず、迷う場面も多々あるが…それだけに、突破口を見つけた時の快感は凄まじい

 

探索がステータス強化・行動範囲の拡大に直結するので「ドンドン先に進みたい!未踏破のマップを埋めたい!」という欲求に駆られる。脱出ゲーム的な楽しさがあるのだ。

 

最初は貧弱だった主人公も、ゲーム進行に合わせて能力が増えてゆき、最終的にステージを縦横無尽に駆け巡る最強キャラに進化する。自身の成長を直に感じられるのも「メトロイドヴァニア」の良さと言えよう。

 

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探索するほど強くなり、行動範囲も広がる


豊富な「やり込み要素」も見逃せない。

 

「アイテム回収率」「マップ達成率」に代表される実績、特定条件で解禁される諸要素、隠しボスなどのコンテンツが盛り沢山。

 

一度クリアするだけでは飽き足らず、すべての実績を達成したくなり、繰り返し何度も遊びたくなる中毒性がある。初見プレイ時には散々迷って大変だが…要領を掴めばサクサク進めるので、2周目以降は結構ラクだったり。

 

"未開の地を冒険する楽しさ" と、"末永く遊べるコスパの良さ" を両立した最強のゲームジャンル…それが「メトロイドヴァニア」なのだ。

 

まとめ

 

  • 『メトロイド』『キャッスルヴァニア』に似た2D探索アクションゲームを「メトロイドヴァニア」と呼ぶ!
  • 広大なマップを探索して、行動範囲を広げていくゲーム性!
  • やり込み要素が豊富で、繰り返し何度も遊べる!

 

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「 メトロイドヴァニア」の歴史

「メトロイドヴァニア」という、ジャンル名にまで昇華された2大タイトル『メトロイド』『キャッスルヴァニア』だが…厳密にみると、両者の開発コンセプト・ゲーム内容は結構違う

 

本項では2大タイトルの歴史を振り返り、両者の違いを見比べながら、一大ジャンル「メトロイドヴァニア」の成り立ちについて考察したい。

 

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苦肉の策で生まれた『メトロイド』の探索性

まず、自分が愛してやまない『メトロイド』から紹介しよう。

 

シリーズ第1作目となるファミコン版『メトロイド』は、1986年の夏に発売された。今から30年以上も昔の話である。

 

 

初代『メトロイド』は、2D探索アクションの元祖!といっても過言ではない。

 

主人公「サムス・アラン」を操作して、広大な地下迷宮を冒険。壁を壊して道を切り開き、アイテムで能力を強化しながら、行動範囲を広げていく。「探索アクション (≒メトロイドヴァニア)」というジャンルを開拓した、偉大な先駆者なのだ。

 

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探索アクションの元祖!


だが…こうした "探索性" は、開発初期からコンセプトとして構想されていたワケではない。様々な要因が重なって、偶然もたらされたゲームデザインだった

 

『メトロイド』制作プロジェクトは、当時 任天堂に入社して間もない、新人デザイナー2名によってスタートした。ほとんど開発経験が無い新入社員が「お前らだけで新作ゲームを作れ!」と命じられたのである。無理があるだろ!

 

── 話は前後しますが、そもそもファミコンディスク版の『メトロイド』はどういう動機で作られたのですか。

 

坂本:

実は『メトロイド』は僕が思いついたゲームではないんです。当時、開発一部でもディスクシステムの新タイトルを作ることになったんですよ。そこで、新人2人に企画を任せて、僕は違うゲームを作っていたんですね。

 

引用:「メトロイド」に託す思い 坂本賀勇インタビュー

 

当時はファミコン最盛期。ゲームが飛ぶように売れる黄金時代だった。そのため、任天堂社内では「ソフトを大量に供給する」ことが急務となり、開発プロジェクトが乱立。新人にゲーム制作を全部任せる!なんてことも珍しくなかったらしい。

 

新人2名は最善を尽くした。デザイナーとしての経験を活かし、宇宙を舞台にしたSFアクションゲームを作ろうと、暗中模索の努力を続けたのだ。

 

だがやはり、ノウハウの無い初心者には荷が重過ぎたのだ。プロジェクト開始から約10ヶ月後。仕上げのためにベテラン社員が現場に合流した際には…『メトロイド』は全く未完成の状態だった

 

 ── で、坂本さんたちが合流したとき、ゲームはどの程度できていたんですか?


坂本:
正直に言うと、何もできていなかったんです(笑)。

 

── ああ・・・(笑)。


どこに行っても同じ柄の背景が続いていて、どこに行っても同じことしかできないような状態だったんです。キャラクターが動くだけで、ゲームデザインがまったくできていなかったんですね。

 

引用:「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」発売記念インタビュー 第5回「メトロイド篇」

 

主人公「サムス」を動かすプログラムは完成していた。だが、肝心のゲームデザインが固まっておらず、無音で同じ背景が延々と続く…というテスト段階止まり。コレでは商品として売り出せない

 

しかし…時間は待ってはくれない。『メトロイド』の発売日は既に決まっていたので、無理矢理でもゲームを完成させる必要があった。納期まで残り3ヶ月!!どうすんだ!?

 

そこで導入されたのが、あの "探索性" だった。

 

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苦し紛れで生まれた "探索性"

 

新しい要素を追加する余裕は無い。そこでベテラン開発陣は、既存のオブジェクト・プログラムを徹底的に再利用。結果、迷路のようなマップを探索する!という独自のゲーム性が生まれたのだ。

 

『スーパーマリオ』のような「ステージクリア型」にすると、ユーザーの満足度を高めるためには、ギミック満載のステージを大量に用意する必要がある。コレでは時間がいくらあっても足りない。

 

だが、同じマップ構造を使い回し、それを往復させる「探索型アクション」にすれば、ステージを大量生産する手間が省ける。コスト削減にも繋がる妙案だった。

 

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隠し部屋を探し当てるゲームに!


さらに、一部の壁や床を壊せるようにして、隠し部屋を探し出す "謎解きゲーム" に仕立て上げた。ブロックの当たり判定を弄るだけで済み、凝ったギミックは必要無い。省エネ的発想である。

 

坂本:

新しい仕様を入れる余裕がないけど、要素は足りない。で、背景の柄は同じだけど、ヒットチェック (当たり判定) だけ外した部分を作っておくと、隠し通路になる。同じ方法で、見た目には溶岩が煮えたぎっているけど、飛び込んだら意外と下に行けたとか。

 

『メトロイド』は、ある種リサイクル的な思想で作られているんですね。限られたパーツを使い、みんな総掛かりでやったから、いろんな人のいろんな声が反映されているんです。

 

引用:コンティニュー Vol.10 -『メトロイド』を創った男 (p.135)

 

そんな感じで『メトロイド』は、苦肉の策で導入した "探索" が功を奏したゲームだった。多少荒くて不親切な仕様が目立つのも、こうした事情を踏まえれば納得できる。

 

むしろ、たった3ヶ月でゲームを完成させた『メトロイド』開発陣の手腕に敬意を払うべきだろう。短期間で作ったとは思えない完成度で、意外と楽しく遊べるのだ!

 

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短期間で作ったとは思えない完成度

 

しかも『メトロイド』は、遊び手が末長くゲームを楽しめるよう、コスパまで考慮した設計となっていた。

 

ゲームの舞台がアーケードから家庭に移り始めていた80年代後半、ユーザーが新作ソフトに強く求めていたモノは "自宅で長時間遊べるゲーム" だった。『メトロイド』開発陣はこうしたニーズに応え、プレイ時間を延ばすための工夫を仕込んだのだ。

 

──当時は「面クリア型」の小さなゲームが主流で、マップが大きいゲームって少なかったですよね。『メトロイド』の頃は、少し前にあの『ゼルダの伝説』が出てましたよね。『ゼルダの伝説』を見て「でっかくしなきゃ」と思ったんでしょうか?

 

坂本:

そうではなかったです。ただ、当時よく営業から聞かれたのが「これって何時間遊べるの?」でしたね。

 

面クリ型だったら、ステージがたくさん入ってるほうが良いとか、総じてプレイ時間は長いほうがいいと判断されていました。ゲームのコストパフォーマンスを問われる時代でしたね。

 

引用:コンティニュー Vol.10 -『メトロイド』を創った男 (p.135)

 

クリア時間によって演出が変化する 「マルチエンディング」 は、特に有名な要素だろう。

 

普通に遊ぶと相当な時間がかかる『メトロイド』だが…短時間でクリアすると、エンディング画面でサムスがスーツを脱ぐ。このとき初めて、サムスが女性だと判明する

 

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周回プレイを促す "ご褒美要素"


あっ!と驚く "ご褒美" を用意して、同じゲームを何度も遊ぶよう誘導したワケだ。

 

サムスのエッチな水着姿を見たいがために、躍起になったゲーマーは数知れない。"探索" との相性も抜群に良く、総プレイ時間がグッと長くなり、コスパも良くなる!という秀逸な工夫だった。

 

他にも色々語りたい『メトロイド』開発裏話だが…長くなるので割愛。気になる人は以下の記事を読んで欲しい。オモロイド。

 

topics.nintendo.co.jp

 

好評を博した『メトロイド』は、その後シリーズ化され、続編タイトルが数多く制作された。最大の転換点となったのは…やはり第3作『スーパーメトロイド』だと思う。

 

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探索アクションの極致『スーパーメトロイド』

 

アクション・操作性の改善、ゲーム内で地図を見られる「マップ機能」の導入などで、探索がより快適に。重厚なストーリーと探索自由度の高さで、多くのゲーマーを虜にしたのだった。

 

そんな感じで、粗削りだった『メトロイド』の "探索性" は、シリーズを追うごとに、より洗練・進化していったのである。後発の「メトロイドヴァニア」作品に与えた影響は計り知れない。

 

まとめ

 

  • 『メトロイド』は、2D探索アクションの先駆者!
  • 最初は粗削りだった "探索性" が、段々と洗練されていった!

 

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伝統を破壊した『キャッスルヴァニア』

続いて『キャッスルヴァニア (悪魔城ドラキュラ)である。

 

まず念頭に置いて欲しいのが、本シリーズの2Dアクションが「ステージクリア型」「探索型」の2種類に大別できること。

 

「ステージクリア型」は、主にシリーズ黎明期の作品が該当する。『スーパーマリオ』のように、1本道のステージを順番に攻略していく王道的スタイルだ。

 

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シリーズ第1作『悪魔城ドラキュラ』


実はシリーズ第1作目『悪魔城ドラキュラ』は、先に紹介したファミコン版『メトロイド』と同期。1986年の秋に発売されている。

 

ただ、この頃はまだ 「ステージクリア型」が主流で、所謂「メトロイドヴァニア」的作風ではなかった。広大なマップを冒険する「探索型」の登場は、だいぶ後の話になる

 

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ステージを順番に攻略する (画像は『悪魔城伝説』)


「探索型」の出発点となった作品は、1997年発売のPlayStationソフト『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』だ。本格的に探索要素がフィーチャーされ、1つの完成形を提示した革新的タイトルである*1

 

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「探索型」の原点『月下の夜想曲』(画像はiOS版)

 

本作の制作に携わり、その後『探索型ヴァニア』の発展に貢献した立役者が、かの有名な五十嵐孝司"IGA"の愛称で親しまれている人物だ。

 

IGA氏によると『月下の夜想曲』開発チームは歴代作品との差別化のため "ゲームの寿命 (=クリアまでの所要時間) を延ばす" こと、"敷居を下げて遊びやすくする" ことの、2つの目標を掲げていたという。具体的に説明しよう。

 

まず前提として知って欲しいのが、初期の『ステージクリア型ヴァニア』がメッチャ難しい!ということ。

 

敵の情け容赦ない攻撃!穴に落ちると即死!死ねば最初からやり直し!といった具合に、超絶ストイックな高難易度ゲームとなっている。頼りになるのは自分の腕だけだ。

 

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「ステージクリア型」はメッチャ難しい!

 

何故こんなに難しいのか。それは…ゲームが簡単過ぎると短時間でクリアされてしまうからだ。

 

昔のゲームは容量が少ないなどの技術的制約が多く、現代のゲームと比べてボリュームが少なかった。この "ボリュームの少なさ" を誤魔化すため、難易度を極端に吊り上げ、何度もリトライさせてゲームの寿命を引き延ばす!という手法がよく使われていたのだ。

 

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この画面を何度も見るハメになる

 

ただ、この "難易度を上げてコスパを高める" 手法は、ゲームが得意な上級者には効果が薄い。上級者はすぐ操作に慣れ、短時間でサクッとクリアしてしまう。こうなると、コスパが良いとは言いがたい。


だからと言って、上級者に配慮して難易度をドンドン上げていくと、最終的に "初心者お断り" の激ムズゲーと化してしまう。新規ファンを獲得できず、先細って衰退していくだけだ。両立が難しい。

 

そこで…IGA氏を中心とした開発陣は、ある任天堂タイトルを参考に、この問題を解消しようと考えた

 

ここで『メトロイド』…かと思いきや、そうではない。『ゼルダの伝説』である。

 

IGA氏:

当時の開発スタッフは、もちろん『メトロイド』が好きな人も多かったんですけれど、それ以上に『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』が好きな人が多かったですね。

 

『ゼルダ』のように探索をしながらいろいろな場所を行ったり来たりする内容にすれば、『ドラキュラ』も「もっと長く遊べるよね」という話を彼らとしていました。

 

ですので最初は「『ゼルダ』ライクなゲームを作ろう」と言っていたんです。結果的には、探索の要素をサイドビューアクションの『月下の夜想曲』に落とし込んだわけですが。

 

引用:“ヴァニア”元プロデューサー・IGA氏が「メトロイドヴァニア」を語る──『サムスリターンズ』から受けた衝撃と新作“IGAヴァニア”に注ぎ込んだ想い【インタビュー】

 

『ゼルダの伝説』をご存知の方は多いだろう。主人公「リンク」を俯瞰視点で操作して、アイテムを集め、ダンジョンの謎を解き明かす。今なおシリーズ展開が続く傑作アクションADVゲームだ。

 

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『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』


『ゼルダ』のような探索・謎解きを導入すれば『ヴァニア』の寿命を劇的に延ばせる!と、IGA氏らは考えた。マップを何度も往復するゲームにすれば、無理に難易度を上げずとも、プレイヤーを長時間楽しませることが可能だからだ。

 

こうして完成したのが、広大なマップを探索する『月下の夜想曲』だった。『ゼルダ』の文法を2Dアクションに持ち込んだ結果…『メトロイド』と同じ「探索型」というスタイルに落ち着いたのである。

 

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『ゼルダ』をリスペクトした「探索型」

 

ここが重要なポイント。実は「メトロイドヴァニア」という言葉は、この『探索型ヴァニア』を指し示す俗称として生まれた

 

従来の「ステージクリア型」と区別するため "メトロイドっぽいゲーム性のヴァニア" という意味を込めて、海外ファンがそう命名したのだ。最初はジャンル名ではなかったことになる*2

 

 

ただし、ルーツが別作品というだけあって『探索型ヴァニア』と『メトロイド』とでは、ゲーム性が結構違う

 

『探索型ヴァニア』固有の特徴をまとめると、以下2点に集約できると思う。

 

『探索型ヴァニア』固有の特徴
  • RPG要素による成長・戦略性
  • 豊富な収集・やり込み要素

 

まず第一に「RPG要素」の存在が挙げられる。

 

『探索型ヴァニア』では、2Dアクションでは珍しく「レベル制」が導入されていて、敵を倒すと経験値が貰え、レベルアップで主人公が成長。レベルが高いほど強くなり、敵を簡単に倒せるようになる。

 

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「レベル」などのステータスがある


装備・アイテムの概念があるのも『探索型ヴァニア』ならでは。

 

ダンジョンで入手したり、ショップで購入した武器・防具を自由にカスタマイズできる。好みに合わせて装備を切り替え、自分だけの最適解を探ることが可能だ。MP消費スキルや使い捨ての道具もあり、幅広い戦術がとれる。

 

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装備・アイテムによる戦略性


こうしたRPG要素は『メトロイド』には無い独自の強みと言える。選択肢が幅広く、アクションが苦手な人でも、時間をかければ絶対にクリアできるのだ。最強装備を身につけ、レベルを上げてゴリ押しすれば、勝率が格段に高まる。

 

どちらかと言うと『メトロイド』は "厳しい" ゲームで、プレイ時間の長さがクリアに直結する!という保証は無く、アクションが苦手だと詰むことも多い。その点『探索型ヴァニア』は、初心者でも挫折しにくい "優しい" 設計なのが見て取れる*3

 

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ボス戦だって怖くない!


上級者には物足りない仕様だが…最低限のレベル・装備だけでゲームを進める「縛りプレイ」などで、自主的に難易度を調整することも可能。初心者〜上級者まで、幅広いユーザーが楽しめるよう設計されている

 

IGA氏:
そうです。昔からのファンは「アクションゲームをプレイするなら、自分の腕を磨いてナンボ」だという考えがあるんですよ。

 

それに対して『月下の夜想曲』以降は、その考えとは正反対──RPG寄りのゲームを作りました

 

個人的には難易度を選べるゲームはあまり好きではありません。ただ、遊んでくれた人全員にクリアしてほしいので、その苦肉の策としてRPG要素を入れたんです。

 

引用:“ヴァニア”元プロデューサー・IGA氏が「メトロイドヴァニア」を語る──『サムスリターンズ』から受けた衝撃と新作“IGAヴァニア”に注ぎ込んだ想い【インタビュー】

 

もう1つの差別点が「豊富な収集・やり込み要素」だ。ボリューム面で『メトロイド』を遥かに超えている。

 

例えば、踏破したエリアをパーセント表示する「マップ達成率」という指標。"地図を埋める楽しさ" を数値化して、能動的に探索を進めてもらおう!というアイディアだ。

 

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未踏破のマップを埋めたくなる

 

この達成率だが…ステージ全体が恐ろしく広いので、100%にするのが難しい。コレが地味に悔しくて、しらみ潰しにあたりを捜索して、未踏破エリアを埋めたくなる

 

他にも「モンスター図鑑」「アイテム図鑑」などの収集要素、クリア後に別キャラを操作できる「特殊モード」など、これでもか!というほど豊富なコンテンツを用意。プレイヤーの収集欲・好奇心を刺激して、ゲームの寿命を格段に延ばすことに成功している

 

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敵の図鑑を眺めるのも楽しい

 

他にも『探索型ヴァニア』には、様々な工夫を凝らしてロジカルに組み立てられた要素が多い。気になる人は以下の記事を読むべし。

 

www.famitsu.com

 

この「探索型」というフォーマットは『月下の夜想曲』以降のシリーズに脈々と受け継がれ、多くのゲーマーに愛されるようになった。

 

言うなれば、旧来の伝統をブッ壊して『キャッスルヴァニア』に新風を吹き込むことに成功したのである。ファン人口の拡大に大きく寄与したのは間違いないだろう。

 

まとめ

 

  • 元々『キャッスルヴァニア』は、2D探索アクションではなかった!
  • 『月下の夜想曲』以降、段々と「探索型」の作品が増えた!
  • 『探索型ヴァニア』のことを「メトロイドヴァニア」と呼ぶように!

 

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本家「メトロイドヴァニア」の衰退

"探索" を軸にした奥深いゲーム性と、驚異的なコスパの良さで、多くのゲーマーを虜にした『メトロイド』『探索型ヴァニア』だが…2010年代に入った途端、どちらも新作ソフトが全然作られなくなった

 

決して需要が無かったワケではない。両作品ともファミコン時代から続く人気IPで、世界中に大勢のファンがいる。

 

しかし…ここ十数年で発売されたシリーズ新作は、片手で数えられる程度。一体何故なのか?

 

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投資対効果の低さ

コレには様々な要因が絡んでいると推測できる。真っ先に思いつくのは『メトロイド』『探索型ヴァニア』共通の問題点…「投資対効果の低さ」だ。

 

「メトロイドヴァニア」は開発コストが高い。多彩なアクション、段階的に行動範囲が広がるマップ、プレイヤーを飽きさせない収集要素…これらをバランス良く組み込む必要があるからだ。

 

通常のアクションゲームと同等かそれ以上に、絶妙なレベルデザイン・入念なデバッグ・調整作業が必要になる。開発に2~3年かかる!なんてこともザラだ。

 

── いつごろから製作をはじめたんですか。

 

大澤:

3年前の秋くらいかな?結局ゲームの形ができてくるまでに、1年半くらいかかってますね

 

坂本:

とにかく形がないと、ゲームのボリューム感がつかめないですからね。アクションゲームというのは、理屈だけではどうにも割り切れないところがあるんですよ。

 

大澤:

サムスのジャンプ力が変わっただけで、マップが全部オシャカになったりとか

 

坂本:

基本のところはしっかり決めないと、作れないんですよ。

 

引用:任天堂公式ガイドブック「スーパーメトロイド サムス・アランの2時間59分」開発者インタビュー (p.92)

 

開発コストが高くても、相応の収益が見込めるのならば、作る価値はあるだろう。

 

しかし…『メトロイド』『探索型ヴァニア』共に、コアゲーマーが対象の作品のため、そこまで売上が振るわない!というのが実情だ。

 

具体的な数字を挙げよう。『スーパーメトロイド』が約140万本、そして『月下の夜想曲』が約127万本とされている。シリーズでも特に売上が良かったタイトルである。

 

だが、同期の名作ゲームには到底敵わない。『スーパーマリオワールド』が約2061万本『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』が約1500万本だ。北米の記録でコレだから、世界規模で見ればもっとあるハズ*4

 

売れないゲーム開発に注力するよりも、より人気の高いコンテンツに投資した方がイイ!と考えるのは、企業として当然の判断だろう。どうしても優先度が低くなってしまうのだ。

 

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スマホゲームの台頭

さらに追い討ちをかけたのが「スマホゲームの台頭」である。

 

2010年頃から急速に普及した「スマートフォン」は、携帯性・利便性に優れたツールで、今や我々の日常生活に欠かせない存在となりつつある。そんなスマートフォンで遊べる「スマホゲーム」の登場は、業界に大きな衝撃を与えた。

 

ハードを購入する必要がなく、出先でも暇な時間にサクッと遊べる。こうした "手軽さ" がウケて、スマホゲームは急速にシェアを伸ばした。現在の市場規模は約1兆円、市場占有率は50%以上とまで言われている。

 

note.com

 

遡ること2000年代。任天堂は故・岩田社長が掲げた「ゲーム人口の拡大」を企業戦略に据え、直感的な操作が楽しめる新ハード「Wii」「ニンテンドーDS」を発売。

 

同時に社会人〜シニア層をターゲットにした『Wii Fit』『脳トレ』などの新機軸タイトルを売り出し、大ヒットを記録した。これまでゲームに興味の無かったユーザーに強く働きかけ、新たな顧客層の開拓に成功したのだ。

 

しかし…2010年代に入り、スマホゲームが頭角を現し始めると状況は一変

 

任天堂が開拓したカジュアル層の顧客は、次第にWiiやDSで遊ぶのに飽きてゆき、目新しいスマホゲームへと流れてしまった。「ゲーム機を買って遊んで貰う」という前提が通用しなくなったのも大きい。

 

任天堂は負けじとWiiの後継機「Wii U」を発売するも…ソフトが少ない、新鮮味に欠けるなどの理由から売上が低迷。3期連続で営業赤字を計上するなど、経済的に厳しい状況が続いたのだった。『メトロイド』が作られなくなった最大の原因とみて間違いない。

 

news.livedoor.com

 

一方『キャッスルヴァニア』を生んだコナミは、スマホゲーム市場にいち早く参入。『実況パワフルプロ野球』『遊戯王 デュエルリンクス』などのヒット作を連発して、上手く時流に乗ることに成功した。業績はすこぶる好調で、今やゲーム事業収益の大半をスマホで稼いでいる

 

反面、かつてコナミの屋台骨を支えた家庭用ゲーム事業は見る影もない。世間の流れに合わせた結果、新作ソフトの発売本数が目に見えて減少している。

 

さらに2015年には、組織再編に伴う著名クリエイターへの冷遇、自社IPの杜撰な扱い…などが問題視され始めた。『メタルギア ソリッド』を手掛けた小島秀夫をはじめ、多くの人材がコナミを辞めて外部へ流出したのも、この頃である。

 

www.nikkei.com

 

『探索型ヴァニア』を手掛けたIGA氏も、こうした影響をモロに受けた。2010年代に入ってからというもの、新作ゲームを全然作れなかったらしい。他のクリエイター達と同様、彼もまた2014年にコナミを退社している

 

IGA氏:
世の中の流れがソーシャルゲームに向いてきていたこともあって、独立する前の3年間ぐらいは、結局何もゲームを出せませんでした

 

僕自身、コンソールでゲームを長年作ってきたためか、操作中に自分の指で画面が見えなくなったりするタッチパネルだけの操作があまり好きではなく……。


ソーシャルゲーム自体を否定しているわけではないんですけれど──ゲームパッドで遊ぶゲームの開発にチャレンジしたかったんです。一応、操作性改善のため、スマホでもゲームパッドに近い仕組みも考えてはいたんですけどね。


引用:“ヴァニア”元プロデューサー・IGA氏が「メトロイドヴァニア」を語る──『サムスリターンズ』から受けた衝撃と新作“IGAヴァニア”に注ぎ込んだ想い【インタビュー】

 

…このような経緯で、開発コストの高さに世相の変化が追い討ちをかけ、本家「メトロイドヴァニア」は完全に沈黙してしまった。ファンにとって長く苦しい時代が続いたのである*5

 

まとめ

 

  • 2010年代から『メトロイド』『探索型ヴァニア』新作が出なくなった!
  • 対費用効果の低さ、スマホゲームの台頭が原因(と思われる)

 

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インディーズゲームでジャンルが再興!

新作がなかなか出ない "氷河期" に突入した『メトロイド』『探索型ヴァニア』だが…両タイトルの人気は非常に高く、続編を渇望する声は後を絶たなかった

 

こうしたニーズの高まりを受けて活発化したのが、インディーズゲーム市場だった

 

新進気鋭のクリエイター達が『メトロイド』『探索型ヴァニア』をリスペクトした作品を次々と開発。PCゲーム販売サイト「Steam」などに売り出し、コアな人気を集めるようになっていた。大手ゲーム会社の想像以上に、同ジャンルの需要は高かったのだ。

 

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インディーズゲームで人気が再燃

 

元々 "メトロイドっぽいヴァニア" という意味合いで使われていた「メトロイドヴァニア」という言葉が、探索アクション全般を指すジャンル名に変遷したのも、おそらくこの時期。それほど市場が盛況・多様化していたのだ。

 

そして嬉しいことに、賑わいを見せるインディーズ市場に刺激を受け、本家「メトロイドヴァニア」開発陣も対抗意識を燃やし始めたのだった。

 

坂本賀勇 (『メトロイド』の開発者) は、海外のインタビュー記事で「メトロイドヴァニア」について触れている。ジャンルが確立されるほど需要が高まっている事実を知り、本家である『メトロイド』新作の必要性を感じた!と語っている。

 

Sakamoto:

Yeah I’m well aware of…the abundance [of games in the] the Metroidvania genre. I know there are a lot, but I haven’t played them, it however, one thing I think we’ve learned from that is, there’s a thirst for that genre. People are excited about the genre, and so from a marketing stand point, understanding that this market exists, it’s been helpful to have all of those people clamoring for them. And it really solidified the ability of this desire to creating another 2D Metroid game.

 

引用:Sakamoto Talks Metroid: Samus Returns | CGMagazine

 

そして開発されたのが、2017年発売の『メトロイド サムスリターンズ』だ。

 

十数年ぶりの2D新作で、ファンが長らく待ち望んでいた王道的な2D探索アクション。タイトルに違わず、"サムスの帰還" を思わせる原点回帰的な作風となっている。

 

 

『探索型ヴァニア』の生みの親であるIGA氏は、コナミを退社・独立した直後、ゲーム会社「ArtPlay」を設立。

 

クラウドファンディングで資金を募り、2019年に新作ゲーム『Bloodstained: Ritual of the Night』を完成させた。約4年の開発期間を経て、満を持してリリースした「メトロイドヴァニア」作品である。

 

 

『キャッスルヴァニア』とは無関係なインディーズ作品!という立ち位置だが、そのゲーム性は紛れもなく『探索型ヴァニア』そのもの

 

マップ探索の楽しさ。レベルアップで強くなる主人公。どれも覚えのあるプレイ感覚だ。大人の事情で名前が違うだけで、実質シリーズ新作といっても差し支えない。

 

そして…久々に発売された本家「メトロイドヴァニア」は、両作品とも好評を博した

 

『サムスリターンズ』は約56万本、『Bloodstained』は100万本越えと、売上面でも大健闘。爆売れ!とまではいかないが、やはりニーズは間違いなくあったのだ。

 

2つの源流を起点に、一大ジャンルに成長した「メトロイドヴァニア」…今後も我々ゲーマーを大いに楽しませてくれるに違いない。

 

本家シリーズ開発者も、同じ畑のインディーズ作品に対しては、好意的な姿勢を見せている。今後、鎬を削る良好な関係性が築かれることに、大きな期待をかけたい。

 

── 最近はインディーズで「メトロイドヴァニア」作品がたくさん出ています。プロのクリエイターとして、これらの作品をどう見ていますか?

 

IGA氏:
「プロとして」というのは難しいです。「俺の畑に来るなよ!」という気持ちはありますね。まあ、建前ですけれど(笑)


僕はファミコンやスーパーファミコンの時代が大好きだったんですよ。

 

あの時代はそれこそ有象無象のゲームがたくさん発売されて、そのなかから自分の好きなものを選ぶことができましたよね。「買って失敗した」と思うこともありましたが、そういう状況も含めてすごく好きだったんですよ。


ですから「メトロイドヴァニア」に限らず、アクションだけでもさまざまなタイプのゲームが発売されていることに関しては、すごくおもしろいなと考えています。インディーズのそういう現状は、すごくいいと思います。

 

引用:“ヴァニア”元プロデューサー・IGA氏が「メトロイドヴァニア」を語る──『サムスリターンズ』から受けた衝撃と新作“IGAヴァニア”に注ぎ込んだ想い【インタビュー】

 

まとめ

 

  • インディーズゲームによって市場が再興!本家も復活!
  • この頃から「メトロイドヴァニア」が、ジャンル名として使われるように!

 

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まとめ & オススメの「メトロイドヴァニア」作品

NKT。長く苦しい記事だった。まどろっこしい文章で申し訳ない。

 

今回 伝えたかったことを国語辞典風に要約すると、こういうことである。

 

【メトロイドヴァニア】[名]

 

❶ 『メトロイド』と似たスタイルの、探索型『キャッスルヴァニア』作品の俗称。海外ゲーマーによって命名された。

 

❷ 転じて『メトロイド』『探索型ヴァニア』とよく似た、2D探索型アクションゲームの総称・ジャンル名。現在はこちらが主流。

 

 

「メトロイドヴァニア」について紹介している記事は多い。だが…ジャンルの原点である『メトロイド』『探索型ヴァニア』の詳細、ジャンル確立に至った歴史的背景について言及しているレポートは少ないよなぁ…と常々感じていたので、自分なりの解釈をまとめてみた次第。

 

完成度が非常に高く、遊んでいて確かな面白さを感じるので、もっと売れても不思議ではないゲームジャンルだと個人的に思う。頼むからマジでもっと売れて欲しい。

 

(市場が活性化すれば、自分が好きな『メトロイド』も供給が増えるハズ…)

 

それから、私的オススメ「メトロイドヴァニア」作品レビュー記事を書いたので、気になる人は参考にして欲しい。Swicthで遊べる良作ゲームを紹介している。

 

www.wata-ridley.com

 

最後に1つ謝らなければいけないことがある。こんなクッソ偉そうな記事を書いた自分だが…実は『探索型ヴァニア』はそんなに極めていない

 

『メトロイド』の方は子供の頃からどっぷり浸かっていたのだが…『ヴァニア』の方は "怖くて難しい玄人向けゲーム" という印象が強く、全然遊んでいなかったのだ。おいおい!

 

今更になって興味が出たものの…時すでに遅し。旧作『探索型ヴァニア』(特にDS作品) はプレミア価格化が凄まじく、入手難易度がドンドン上がっている。中古ソフトでも1万円以上の売価で取引されているほどだ。たけぇ!!

 

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何だこの値段!?(驚愕)


ゲーム自体は超面白いと聞くので、いつか絶対に全作品をプレイする所存だが、お財布と相談しながら段階的に…という形になりそう。コナミが過去作の移植ソフトを、適正価格で販売してくれれば一番なのだが。

 

期待できなさそうだよなぁ…(・ω・`)

 

追記 (2021/01/11)

DSの『探索型ヴァニア』3作品を何とかゲットした。自分へのクリスマスプレゼントである。箱無し中古ソフトで合計2万円ほどかかったたけぇ。

 

 

他のシリーズ作品は、Wii Uダウンロードソフトなどで入手済み。コレでようやく、歴代『探索型ヴァニア』作品を履修する環境ができた。いずれ紹介記事を書き綴りたい。

 

*1:実は『ドラキュラⅡ 呪いの封印』など、コレ以前にも「探索型」っぽい作品は存在する。だが、マップを片手に探索を楽しむ「メトロイドヴァニア」的作風がプッシュされたのは『月下の夜想曲』が初めてだ。

*2:自分が敬愛するAngry Video Game Nerd ことジェームズ・ロルフ氏も『月下の夜想曲』レビュー回で言及しているので間違いない。

*3:コメントでご指摘いただいたが…『探索型ヴァニア』は難しい作品も多く、すべからく初心者に優しい!というワケではない。ただ、どの作品でも多彩な戦術を取ることが可能で、頭を使って工夫さえすれば、難しい局面もラクラク突破できるような神調整が施されている。そういう観点で見れば『メトロイド』よりも優しいのではないか?というのが、個人的所感。

*4:Video Game Sales Wikiの記述を参考にした。数字の正確性については議論の余地があるが…『メトロイド』『探索型ヴァニア』の売上が振るわないのは、残念ながら疑いようの無い事実だ。

*5:『探索型ヴァニア』に関しては、この時期に新作『ロード オブ シャドウ 宿命の魔境』が発売されている。ただ、歴代作品を手掛けたIGA氏は関与しておらず、海外製のゲームで従来と作風が異なる…などの理由から、評価は賛否両論。ちなみに『宿命の魔境』を手掛けたMercury Steam社は、後に『メトロイド サムスリターンズ』の開発にも携わっている。

Switch (携帯モード) とJoy-Conの接続が切れる事象の対処法

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Nintendo Switchは、様々なプレイモードでゲームを楽しめる。自分が好きなのが「携帯モード」だ。

 

Switch本体を持ち運び、場所を選ばずゲームを遊べる。ベッドに寝転がってプレイ可能でメチャ快適。他のハードには無いSwitchならではの魅力と言える。

 

だが、最近 困った事件が起きた。携帯モードで遊んでいると、本体に取り付けたJoy-Conの無線通信が途切れ、ゲームが操作不能になる現象が多発したのだ。

 

最初は気にならない程度だったが、次第にエスカレート。ゲームプレイに支障を来すほど、頻繁に通信が途切れるようになってしまった。アクションゲームとか遊んでいたら目も当てられない。地味ながらも深刻な問題だった。

 

任天堂に修理依頼するのがイヤだった自分は、色々と試行錯誤を繰り返し…何とか自己解決に至った今回は備忘録も兼ねて、自分が実際に試した対処法をご紹介したい

 

  • Switch携帯モードとJoy-Conの無線通信が切れる!
  • システム側での対処法
    • 基本的な対処法
    • Joy-Conの接続状態を見直す
    • Switch本体のソフトウェアを更新する
    • コントローラーのソフトウェアを更新する
    • 「コントローラーとの通信を切る」を試す
  • ハードウェア側での対処法
    • 接続端子を掃除してゴミを取り除く 
    • 市販のグリップケースを使う 
  • 任天堂に修理を依頼する
  • まとめ
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