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Procreate用左手デバイス「YESWORD」レビュー・設定手順

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片手操作でイラスト制作を効率化する「左手デバイス」は、デジタル絵描きの必須アイテムと言えるだろう。ショートカットキーを素早く入力することで、作業時間を短縮できる。

 

以前、当ブログで優秀な左手デバイス「iClever IC-KP08」を紹介した。iPad絵描きに人気で、使い勝手が良くコスパ最強のデバイスだった。

 

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ただ「IC-KP08」には、iPad版クリスタでしか使えないという弱点があった。他のiPad用イラストソフト…例えば「Procreate」には非対応となっている。

 

「Procreate (プロクリエイト)は、iPad絵描きに大人気のイラストソフト。買い切り型で機能が豊富な点が評価されていて、利用ユーザー数も多い。クリスタと人気を二分してる印象。

 

Procreate

Procreate

  • Savage Interactive Pty Ltd
  • グラフィック/デザイン
  • ¥1,220

apps.apple.com

 

「Procreate」にもショートカットキー設定があるものの…キー設定がソフト側で完全に固定され変更不可となっている。この仕様が仇となり、対応している左手デバイスが少ないのだ。

 

こうした事情があり、以前から「Procreate」用左手デバイスの需要は高かった。そんな強い要望を受け、クラウドファンディングで資金を募り開発されたのが「YESWORD (X-18)である。

 

 

Bluetoothでスムーズに接続でき、初心者でも簡単に扱える良質なデバイスだ。「Procreate」専用デバイスと銘打たれているが…設定次第でiPad版「CLIP STUDIO」でも使えたりする。

 

自分も実際に触ってみたが、なかなか優秀な左手デバイスだと感じた。今回はそんな「YESWORD」のレビュー・設定手順を記事に綴っておきたい。iPad絵描きに超オススメ。

 

※余談だが、Procreateで使える他の左手デバイスとして「8BitDo Micro」がある。別記事で紹介しているので、あわせて参考にして欲しい。

 

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「YESWORD (X-18)」レビュー

まず手始めに「YESWORD (X-18)の製品レビューをザックリ。

 

Procreate用に開発されたキーパッド

 

iPad用イラストソフト「Procreate」向けに開発された薄型キーパッドだ。本体カラーは3種類。ブラック/ホワイト/ピンク から選べる。

 

寸法は [12.5cm × 8.4 cm] で、一般的な電卓・テンキーと大体同じサイズ。成人男性の手の内にスッポリ収まる。重さも約65gと軽量で、持ち運びには困らない。

 

コンパクト・軽量で使いやすい

 

ボタンは大きめに作られていて、押した時の反応速度・クリック感は良好。ボタンには「Procreate」の対応操作アイコンが描かれている。直感的で分かりやすい。

 

Bluetoothで無線接続して使うのだが、通信が途切れることがなく非常に安定している。ペアリング設定・再接続も簡単で使いやすい。

 

緩やかな傾斜になっている

 

本体には若干の傾斜があり、机の上に置いた時に押しやすい位置になる設計。思ったより厚みがあり、以前紹介した「IC-KP08」ほどスリムではない。

 

裏面

 

裏面には滑り止め用のゴム足が付いていて、設地面からズレにくくなっている。大事に使えば摩耗・劣化もしなさそう。

 

背の部分に電源スイッチがある

 

電源スイッチは本体上部にある。充電式デバイスなので、電池交換は不要だ。

 

左上のカバーを開くと充電口がある

 

正面から見て左上に充電口が付いている。ホコリ防止用の開閉式カバーが付いてるのが嬉しい。

 

※ 充電口の反対側 (右上) もカバーが付いてるが、そちら側は特に何も無い。謎のポケットがあるので、小物入れとして活用できるかも。丁度 USB無線レシーバーがピッタリ入る。

 

MicroUSBで充電する

 

上の写真のようにカバーを開き、MicroUSBケーブルを繋いで充電する。出荷状態では電池残量がゼロなので、開封後すぐに充電しよう。約2時間でフル充電できる

 

説明書によると、バッテリー駆動時間は約84時間とメッチャ長い。

 

数ある左手デバイスの中でもトップクラスの持久力で、長時間の作業も余裕で耐えられる。スリープ機能もあり、作業中に電池が切れることはまず無い。

 

ちなみに、電池残量が少なくなると赤色LEDが点滅する。気づいたらすぐ充電しよう。

 

MicroUSBケーブル・説明書が付属

 

付属品はこんな感じ。充電用MicroUSBケーブル取扱説明書 (日本語) が同梱。説明書の文章が分かりやすく、読めば大体の事は分かるので困る場面は無いだろう。

 

気になる定価は4,280円。イラスト制作向けに開発された製品で、使いやすさはピカイチ。

 

用途が限定的で他の事に使えないのはネックだが…「Procreate」ユーザーなら利用を前向きに検討すると良いと思う。

 

 

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「YESWORD」設定手順

本項では「YESWORD」の設定手順 (for iOS16環境) について解説する。

 

説明書に沿って作業すれば難なくセットアップできると思うが、自分が実際に作業して気づいたことなども補足したので、参考程度に眺めて欲しい。

 

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iPad (iOS 16環境) での設定手順

 

 

1. 「YESWORD」を起動

 

本体上部の電源スイッチ

 

まず「YESWORD」の電源スイッチをONにしよう。レビューで紹介した通り、本体上部にスイッチがある。電源ONにすると、赤色LEDが点灯するハズだ。

 

※電源がつかない!という人は、本体を充電してからやり直そう。

 


 

2. 「YESWORD」をペアリングモードにする

 

Bluetoothボタンを長押し

 

電源がついたら、Bluetoothマークが印字されているボタンを長押しする。「YESWORD」がペアリングモードになり、接続待ちの状態になる。

 

Bluetoothランプ (青色LED) が点灯する

 

上の写真のように、本体左上にある青色LEDがチカチカと点灯したらOK。

 


 

3. iPadの設定画面でペアリング

 

「設定」>「Bluetooth」でワイヤレス接続

 

iPad側で「設定」>「Bluetooth」と進み、Bluetooth機能をオンにしよう。

 

しばらく待つと、デバイス一覧に「topro」(もしくは「Keyboard」) という項目が出てくるので、タップして接続しよう。上のスクショ画像のように「接続済み」に変わればOKだ。

 


 

4. 「Procreate」でショートカットキーが使えるか確認

 

「YESWORD」はデバイス接続後、すぐにショートカットキーを使えるようになる。「Procreate」アプリを開いて、ボタンがうまく機能するか確認しよう

 

以下、対応操作表である。説明書に各ボタンの対応操作表 (右) が載っているのだが…コレだけだと若干分かりづらいので、自作のショートカットキー対応表 (左) も用意した。

 

「Procreate」対応操作表

 

  • ブラシサイズを5%減少 [
  • ブラシサイズを5%増加 ]
  • 取り消す(Undo) ⌘ + Z
  • やり直す(Redo) ⌘ + Shift + Z
  • カラーバランスの調整モードに入る ⌘ + B
  • HSBの調整モードに入る ⌘ + U
  • レイヤーのポップオーバーを開く L
  • ペイントツールを有効にする B
  • フルスクリーンモードに切り替え ⌘ + 0
  • アクションのポップオーバーを開く ⌘ + K
  • 選択部分モードに入る S
  • 消しゴムツールを有効にする E
  • 前のカラーと現在のカラーを切り替え X
  • カラーのポップオーバーを開く C
  • 変形モードに入る V
  • サイドバーの□ボタンモードに入る Option
  • クイックメニューを切り替え  Space

 

↑のショートカットキーが、各ボタンに割り振られているイメージ。さらに、本体左下にある「⌘ (Command)を組み合わせれば、コピー&ペースト等といった他のショートカットも使える。

 

「⌘」長押しでショートカット一覧を確認できる

 

アプリを開いた状態で「⌘」を長押しすると、Procreate側のショートカット一覧が確認できる。コレと対応表を適宜チェックしながら、試行錯誤を繰り返して操作に慣れていくと良いだろう。

 

 

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注意事項

本項では「YESWORD」を上手に活用するための豆知識・注意点をいくつか共有したい。

 

iOS / macOS版「CLIP STUDIO」でも使える!

「YESWORD」のショートカットキー設定は、完全に「Procreate」向けにチューニングされていて、各ボタンのキー割り当てを変更できない。

 

このため他のイラストソフトでは使えない!と思い込んでしまいがちが…iPad / macOS版「CLIP STUDIO (クリスタ)」でも問題無く使える

 

設定は簡単。先に紹介した手順で「YESWORD」をBluetooth接続して、「CLIP STUDIO」側でショートカットキーの割り当てをすれば良い。

 

iPad版「クリスタ」のショートカットキー設定方法は過去記事で紹介している。

 

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ただ、Windows環境の場合「YESWORD」はロクに使えないので注意。Bluetooth接続自体は可能なのだが…「⌘」が何故か「Winキー」として認識されてしまい、結果として使えるボタンが少なくなっている。いずれ原因を究明したい…

 

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キーボードの言語設定に注意!

外付けキーボードは、販売される国によって規格が異なり、キーの配列・数などが微妙に違う。日本で購入可能なキーボードは、主に「JIS (日本語配列)「US (英語配列)の2種類に大別できる。この2つの違いについては下記リンク先を参照。

 

 

iPadは「JIS」「US」両方のキーボードに対応していて、どっちも問題無く使えるのだが…iPad側で言語設定を合わせる必要がある。

 

「YESWORD」も、iPad側では "無線キーボード" としてデバイス認識される。なので、言語設定を間違えるとボタンが反応しない場合があるブラシサイズの変更ができなくなる!という事例が多い。

 

基本的には、iPadの自動識別でイイ感じの言語設定が適用されるハズだが…うまく反応しない!と思ったら、次の手順で設定が正しいかどうかチェックしよう。

 

 

1. ハードウェアキーボードの設定を開く

 

「設定」>「一般」>「キーボード」>「ハードウェアキーボード」

 

「YESWORD」を接続した状態で、iPadの設定画面を開き「一般」>「キーボード」>「ハードウェアキーボード」と進む。

 

※「YESWORD」が接続されてないと「ハードウェアキーボード」の項目が出てこないので注意。

 


 

2. 言語設定が「US」or「ANSI」になっているか確認

 

言語設定が「US」or「ANSI」であればOK

 

ハードウェアキーボード設定を下にスクロールすると「Keybord Type」という項目がある。

 

ここの言語設定が「US」もしくは「ANSI」になっていればOK。もし「JIS」等の別の言語になっていたら変更しよう。

 

※言語設定が正しいのにボタンが反応しない場合は、製品不良の可能性もあるので、メーカーに連絡することをオススメする。

 

 

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iPad OS 17では使えない!

iPad利用者iPad OSのバージョンに注意。iPad OS 17にアップデートすると、スポイトツールが使用できなくなる。

 

 

現状メーカー側からファームウェア更新等が提供される可能性は低い。我々ができる対策はiPad OSをアップデートしないこと。iPadユーザーは注意しよう。

 

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最後に

 

以上、イラスト制作を効率化できる「YESWORD (X-18)紹介記事でした。

 

「Procreate」に対応した唯一の左手デバイスで、電池の持続も長く、使い勝手も良い。iPad絵描きに気兼ねなくオススメできる、良質な製品と言えるだろう。興味を持った人は是非。

 

 

自分は普段 PC+ペンタブで絵を描いてるのだが、最近iPadで絵を描く練習もしていて、作業効率を上げるべく「YESWORD」を購入したのだが…コレがなかなか使いやすかったので、紹介記事を書こう!と思い立った次第。

 

iPadならラクな姿勢で絵を描けるし、出先に持って行くのも良さそう。今後も練習を重ねて、PCと同じクオリティの絵を描けるようにしたいなぁ〜。そんなこと考えてたり。

 

練習過程で他に良い「YESWORD」活用方法を思いついたら、当ブログで共有したいと思います。乞うご期待!

 

※ちなみに、自分が調べて「良いな!」と感じた、コスパ最強・良質な左手デバイス比較記事も公開中である。あわせて参考にして欲しい。

 

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