Twitterをダラダラ眺めていた自分は、ふと奇妙なことに気がついた。
桜井さんの『スマブラSP』スクショ画像、『メトロイド』キャラの登場率高くね??
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年9月1日
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年9月12日
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年9月4日
『スマブラ』を発明した第一人者で、シリーズ最新作『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECEAL』のディレクターも務める、桜井政博 氏のことは、皆さんもよくご存じだろう。『星のカービィ』の生みの親としても名高い、超有名なゲームクリエイターだ。
そんな桜井さんが、突如『スマブラSP』開発時に撮影していたスクショ画像を、Twitterで定期公開するようになった。2019年12月末から現在に至るまで、毎日のように写真を投稿している。
『スマブラSP』の開発中、私はチーム内に公開する日報で1日1枚、開発中画像を上げ続けていました。ずっと続いています。
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2019年12月27日
この画像をおよそ1日1枚、しばらくの間ランダムでアップしたいと思います。撮影にはデバッグ用機能を使っている場合もありますが、ご容赦を!! pic.twitter.com/IGXO9E3DbG
ほんでもって、桜井さんが投稿した写真を見ると、サムスやリドリーなど、自分が大好きな『メトロイド』のキャラクターが、高確率で採用されている気がしてならない。他の名だたるゲーム作品と肩を並べるほど、頻繁に登場しているのではないか?…と錯覚する。
自分の疑念が確信に変わったのは、以下のツイートを見たときだった。2020年9月13日に投稿された『スーパーマリオブラザーズ』発売35周年の記念ツイートである。
1985年のきょう『スーパーマリオブラザーズ』発売!! pic.twitter.com/N59eXj2iMA
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年9月13日
…その写真、サムスを登場させる必要ある??
『スーパーマリオブラザーズ』の1-1ステージを再現した「いにしえっぽい王国」で、マリオとサムスの2人が壁ジャンプ!…という写真なのだが、サムスをわざわざ登場させる必要は無いと思うのだ。フォックスやリトルマックなど、壁ジャンプが可能なキャラは他にも沢山いる。
そもそも『スーパーマリオ』発売記念のツイートなんだし、マリオ系のキャラで固めるのが筋なのでは? 安直だけど、ルイージとかさ。Dr.マリオも壁ジャンプできるぞ。何故、そこで無関係なサムスが登場するんだ…?
盲目的に『メトロイド』を愛好している自分でさえ、このツイートには物凄い違和感を覚えたのだった。もしかして桜井さん…『メトロイド』キャラを贔屓している?
桜井さんの上げるスクショのメトロイドキャラ率が結構高いと思うんですが、一体どれくらいの確率なのでしょうか?コレってトリビアになりませんか?
— わたりどりぃ (@Wata_Ridley) 2020年10月3日
そこで今回の記事では、本当に『メトロイド』キャラの採用率が高いのか、桜井さんの過去ツイートを徹底的に検証することにした。実にくだらない自由研究だとは思うのだが…温かい目で見守っていただければ幸いである。
桜井さんのスクショ検証 - 集計ルール
ファイターを優先的に集計!
検証にあたって、まず自分が頭を悩ませたのが「集計ルールをどうするか?」ということだった。『スマブラSP』は様々なゲーム作品の要素がてんこ盛りなので、ココをしっかり決めておかないと大変だ。
今回の調査では『スマブラSP』参戦ファイターの原作シリーズ (37種類) を集計項目として、ポイントを加点する方式を取った。公式サイトの「シリーズ別ファイター表示」に記載がある、原作シリーズの要素をスクショ画像から地道に探し出し、該当するモノがあればポイントを付与!…という方法だ。
集計対象としては、ファイターを最優先する。例えば、以下のスクショ画像には「インクリング」の姿が映っている。この場合は、出典作品の『Splatoon』シリーズに、1ポイントが加点される。
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年7月30日
上の例では、同一キャラ (インクリング) が2体いるが、獲得点は1ポイントだ。キャラ数は考慮に入れないことにする。次のスクショ画像では『ゼノブレイド』のキャラが大集合しているが、この場合も『ゼノブレイド』シリーズには、1ポイントだけ加点される。
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年5月29日
しかし、こうしたシリーズ別集計方式で問題になるのが『Mii』シリーズの扱いだ。「Miiファイター」の原作シリーズ枠なのだが…このMiiファイターは、コスチュームを変更することで、様々な版権キャラになりきることが可能なのだ。判断が難しい。
そのため『Mii』シリーズは、基本的に「その他」として分類する。もしも版権キャラのコスチュームに扮している場合は、その再現元作品にポイントを加点することにした。
なお、集計対象は「参戦ファイターがいる作品 (37タイトル)」に限定する。以下のスクショ画像では『Cuphead』『Undertale』のキャラに扮したMiiファイターが確認できるが、コイツらは全員まとめて「その他」で1ポイント。ショベルナイトも含む。
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年7月24日
また、桜井さんのツイートの中には『スマブラSP』の登場キャラを使って、特定のゲーム作品の再現を試みた写真も存在する。例えば、以下のツイートでは『ヨッシーアイランド』のボス戦を(強引に)再現している。
1995年のきょう『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』発売!! pic.twitter.com/q7zZ9twq34
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年8月5日
当初、こうした再現系に関しては、元ネタの作品 (上の例では『ヨッシー』シリーズ) だけを計上しようと考えたが、自分はそこまでゲームに詳しいワケではないので、見落としが発生する可能性が非常に高い。
そのため、再現系の写真についても、画像に映るファイターに焦点を当てて集計することにした。上の例では『ヨッシー』『ポケモン』『星のカービィ』に1ポイントずつ加点する。
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ステージ・アイテムに関して
『スマブラSP』には、ステージやアイテムなど、ファイター以外の様々な要素も存在する。こうした要素については、基本的には集計対象外とした。あくまでファイターが中心である。
しかし、桜井さんの画像ツイの中には「このステージ背景、実はこうなってるんですよ!」と言いたげな、ステージ・アイテムに注目した写真も多い。こうした画像に関しては、撮影者の意図を汲んで、大きく映されたメインの被写体を集計対象とする。
例えば、下記の画像では『FF7』出典のステージ「ミッドガル」が大きく映っている。この場合は『ファイナルファンタジー』シリーズに1ポイント追加だ。
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年4月10日
ステージメインの写真をよく見ると、ステージ上で戦っているファイター達の姿が小さく映っている時がある。しかし、こうした小さ過ぎる被写体は集計対象としない。以下の例では「グレートフォックス (『スターフォックス』シリーズ)」と「月 (『ゼルダの伝説』シリーズ)」だけを考慮する。
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年5月31日
ステージ・アイテムの集計に関しても、参戦ファイターが1人もいない作品が原作の場合は「その他」に分類する。例えば、以下の「パイロットウイングス」風の写真は、参戦ファイターがいないので「その他」に振り分ける。
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年9月27日
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集計対象のスクショ画像について
調査対象についてだが、2019年12月27日~2020年10月3日までの期間、桜井さんのアカウント経由で投稿された『スマブラSP』スクショ画像を対象とする。
確認すると、該当の画像は296個もあった。多過ぎィ!
桜井さんのツイートの中には、稀に『スマブラSP』アップデート情報の紹介 (?) なども散見されるが、こうしたパブリック寄りの投稿は集計対象外とする。開発中の日報で使用したという画像ツイや、桜井さんの個人的なツイートだけに絞る。
突然ですが『スマブラSP』に、”小戦場”を追加しました!
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年8月5日
競技シーンでは主流の対戦である1on1をするには、戦場だとちと広い。終点だとちと物足りない。そんな見解から、足場を2枚に調整したステージになります。 pic.twitter.com/d9DIpNYwV9
…他にも「カービィのコピー元は集計対象外」「連投された画像は1つの画像としてみなす」などの俺ルールを設定した。しかし、個人の趣味でやってる調査なので、結構テキトーな集計結果となっている。あらかじめご了承いただきたい。念のため。
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桜井さんのスクショ検証 - 検証結果
結論から先に言うと、桜井さんが投稿したスクショ画像の『メトロイド』キャラ採用率は、予想通りメチャクチャ高かった。…やはりそうか。
それでは今回の調査で判明した、採用率トップ5のフランチャイズを順に紹介していこう。
第5位:『ファイアーエムブレム』シリーズ (24ポイント)
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年1月29日
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年2月23日
意外なことに『ファイアーエムブレム』は、第5位にランクイン。自分はもっと上位かと思ってた。
参戦ファイターが総勢8体と『スマブラSP』の中でも、特に厚遇されている印象が強い『ファイアーエムブレム』シリーズだが、桜井さんのスクショ画像では、そこまで主張が強くなかったらしい。
同一シリーズのキャラをまとめて撮影した集合写真が多いので、今回の調査方式とは相性が悪かった…とも取れるだろう。それでも5位に食い込むあたり、流石である。
第4位:『メトロイド』シリーズ (27ポイント)
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年5月28日
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年7月13日
自分が大好きな『メトロイド』は、なんと第4位!…マジすか。
総勢80体以上もいる『スマブラSP』ファイターのうち、『メトロイド』からの参戦ファイターは、わずか4体しかいない。
だがどういう訳か、桜井さんのスクショ画像での採用率はメチャクチャ高かったのだ。どう考えても、桜井さんに贔屓されてるとしか思えない。初代『メトロイド』の発売日も祝ってるし。
1986年のきょう『メトロイド』発売!! pic.twitter.com/oQnG0jDJhx
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年8月6日
第3位:『ゼルダの伝説』シリーズ (31ポイント)
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年3月25日
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年7月7日
第3位は『ゼルダの伝説』シリーズ。納得の順位ですな。
桜井さんのスクショ画像では、他のキャラと一緒に写ってる…というパターンが多かった。ゼルダ姫やトゥーンリンクは可愛いので、写真映えするのだろう。今回の調査方式とも相性がよかった…というワケだ。
あと、意外なことにリンクの登場率が極端に少なかった。多分2回くらいしか見てないと思う。一応、シリーズ最新作『BotW』の主人公なのですが…。
第2位:『ポケモン』シリーズ (35ポイント)
2006年のきょう『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』発売!! pic.twitter.com/nAgp0eSP31
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年9月28日
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年5月4日
世界中で愛される『ポケモン』シリーズは第2位!これまた納得の順位ですな。
参戦ファイターの数が多いだけでなく、どれも強烈な個性を持っているので、桜井さんのスクショ画像での採用率も、俄然高くなったのだろう。中からポケモンが出てくる、アイテム「モンスターボール」の存在も大きいと思われる。
第1位:『スーパーマリオ』シリーズ (40ポイント)
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年7月15日
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年3月1日
栄誉ある第1位に輝いたのは『スーパーマリオ』シリーズ! "ミスターニンテンドー" の肩書は伊達じゃない!
ファイターが総勢9体と『スマブラSP』参戦作品の中でも最多なので、至極当然の結果と言えるだろう。乱闘のスクショ画像では、写真のどこかに高確率で『スーパーマリオ』のキャラがいた気がする。パックンフラワーとか特に多かった。
…以上が、今回の調査で判明したトップ5である。ポイント降順でグラフを作ってみたので、参考にして欲しい。集計項目が多過ぎてメッチャ読みづらくなっているが。本当に申し訳ない(無能)
ちなみに、桜井さんが手掛けた『星のカービィ』シリーズは、今回の調査では第6位 (23ポイント) だった。思ったより順位が低くてビックリ。自分は3位くらいだと思ってた。
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年3月27日
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年7月18日
過去に桜井さんが関与した『パルテナの鏡』シリーズも、獲得点が9ポイントとさらに控えめである。前作『スマブラfor』の時には、かなり優遇されている印象が強かったので、この調査結果も意外だった。面倒なアンチを警戒しているのかも。
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年1月2日
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai) 2020年6月25日
…それはともかく。「桜井さんのスクショ画像の『メトロイド』キャラ率高くね?」…という自分の予想が正しかったことが、今回の調査で証明されたワケだ。桜井さん、実は『メトロイド』大好きなんでしょ。俺知ってるんですよ~?